2013年5月10日金曜日

70day 神々の山嶺という漫画



漫画といっても元々は夢枕獏の小説である。上の食事シーンが良くネットに貼ってあったのでどんなものかと興味が沸いて購入に至った。

孤独のグルメを書いている谷口ジローが作画という事もあり、登山での食事に非常に興味津々だったがそういったシーンが多くのあるのは最終巻である5巻ぐらいであった。画像も5巻のもの。

しかしこの漫画を読み始めたら食事の事は些末な事になった。

そこには命を懸けてでも山に挑む男達がいた。

カメラマンである主人公の深町(画像で食事している人)はネパールの町で、1924年にエベレストにアタックしそのまま行方不明となったマロニーのカメラを発見した。(マロニーは「そこに山があるから」という名言を残した人)

マロニーはエベレストに登頂したのか。もししたならばエベレスト初登頂の歴史は塗り替えられる。その様な謎を解き明かすべく、深町が調査を進めると羽生(画像の漫画表紙)という男に出会う。

羽生は日本の登山界では伝説的な男だが行方不明とされていた。

とまあそこから深町が一旦日本に戻って昔の羽生の知り合いに会って、羽生の過去話をメインにストーリーが展開されてくのだけど、

最後に羽生はまだ誰も成し遂げたことのない、エベレストの南西壁冬季無酸素単独登頂に挑む。
最後に、なんて書いたがこの漫画は最初からこの為にあったのだろう。羽生の生き様を描いた漫画だ。

ここまで山の厳しさを圧倒的に描いた漫画を読むのは自分はこれが初めてである。
そしてそんな神々の領域に挑む人間の生き様があった。

「そこに山があるからではない、ここに俺がいるから登るんだ」

そういって羽生は登った。


この漫画を通して自分は何かをやり遂げる為の勇気の様なものを貰った。と書いたら、多分この漫画の3割ぐらいしか理解してないと思われるだろう。

勇気とか、努力とか、生き様とか、そういうのは山にしたらまだ三合目ぐらいのものである。この漫画から感じたモノの真髄は一言では言い表せない。そもそも一言で言い表せるならば元の小説もこの漫画も長々と描く必要がないのだから、言い表せなくて当然だ。(こういう考えがあるから自分は読書感想文とかそういうのにはファックな想いがある)

だからこの漫画で感じたものはここで吐露するのではなく、自分の糧にして小説で表現していこう。

おしまい。

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